■治病と療養 病状回復や治病療養
奇門遁甲を活用して、治病や療養を検討し病状の回復を期待する際には、奇門遁甲の立向盤を主に活用していきます。 普段の生活の中で病院に行く際や、治療を受ける際には、奇門遁甲の立向時盤にて吉方位の時間帯に病院に行くのが基本になります。 希望する病院が決まっていて、その方位盤に吉要素が集まる際は裁量になりますが、決まっている際には程良く良い要素が入っている盤で使用します。 本当に大事な際には、吉方位になる時刻にその方位の病院に行くという流れになります。 これは基本日帰りの診療であり、普段の生活の中で考える際ですが、遠方の病院に日をまたいでいく際には奇門遁甲の立向日盤を使用します。
数ヶ月に及ぶ入院の際には、奇門遁甲の立向月盤を用い、数年に及ぶ入院の際には奇門遁甲の立向年盤を用います。 また、入院に限らず、遠方の実家や別荘などで療養、湯治などをする際には、その期間に合わせた遁甲盤を用います。 日帰りなら立向時盤、数日間であれば立向日盤、数ヶ月であれば立向月盤、数年であれば立向年盤という流れになります。 どれくらいの期間になるのか分からない場合には、概ねの目処を立てて、一つ上の時の盤も考慮しておくと良いでしょう。 出発する際には、立向日盤を使う際でも、出発時刻の時盤を考慮することは大事であり、月盤を使う場合でも出発時刻の時盤と日盤を考慮することは大事になります。 奇門遁甲立向年盤を使用する際でも、出発時刻の立向時盤、立向日盤、立向月盤を考慮することが大事になります。
奇門遁甲で病気関係を考える際には、吉要素は「休門」であり、凶要素は「天禽星」となります。 天盤干地盤干では、「乙奇 戊儀」などが活用でき、三奇や甲尊、一部の六儀は組み合わせが良い場合のみ使用できるという感じです。 八門では、「休門」を優先的に使用し、生門や開門は無難に活用できます。 奇門遁甲においての病気の件では、天蓬九星の「天禽星」は必ず避けることが大事になり、他の天蓬九星であれば、無難に使用できます。 八神では吉五神となる「直符 太陰 六合 九地 九天」が全て活用できます。
奇門遁甲の格局で考える際には、病院への治療に行く場合においては「天遁 丙奇得使」などが積極的に活用できます。 遠方の別荘や実家、温泉などでの療養や湯治に行く場合においては「天遁 地遁 人遁 神遁 丙奇得使 乙奇得使」などが活用できます。 奇門遁甲を活用して、病院での治療や診察、治病や療養などを考える際には、その状況や内容に合わせて、方位や格局を活用していくことが大事になります。 病院の通院計画や病気の療養計画などを、奇門遁甲を駆使して立て、その効果を積極的に取り入れることで、体調や健康の回復、治病や療養の後押しを得ることができます。


重視する盤 | 日帰りなら時盤 数日なら日盤 |
重視する要素 | 休門を優先し天禽星は必ず避ける 三奇(特に丙奇) 三吉門(特に休門) 五吉神 |
重視する格局 | 天遁 丙奇得使 |
重視する盤 | 数日なら日盤 数ヶ月なら月盤 数年なら年盤 |
重視する要素 | 休門を優先し天禽星は必ず避ける 三奇(特に丙奇) 三吉門(特に休門) 五吉神 |
重視する格局 | 天遁 地遁 人遁 神遁 丙奇得使 乙奇得使 (休門同宮を優先) |
■奇門遁甲においての治病と療養
奇門遁甲を活用することで、病気の治療や治病などの後押しを得ることができますが、大事なのは奇門遁甲自体に病気を治す力は無いという点になります。 中国占術で考える場合には、この病気を治す分野は五術で言うところの医術の分野になります。 奇門遁甲は卜術であり、土地の気を読む占術であり、病気そのものを治すものではありません。 治療や治病の後押しになるというのが基本になるため、治療が必要な病気の際には医師による診察と治療が必要になります。
このような状況の後押しをするのが奇門遁甲であり、方位を活用して湯治などで治病をする際には、地の気を最大限に取り入れ、体質改善や病気の治病の後押しをします。 病気の悪化を緩めることや、病状の回復を早めること、治療中の傷や病気の症状を和らげることや、服薬している薬の効果を高めるというような感覚になります。 奇門遁甲で治病の吉方位で療養したからと言って、全治3ヶ月の病気や怪我が、1日で治るという事はありません。 治るまでの過程が穏やかになることや、治った後の質が良くなること、心身ともに気分転換をして、病気や怪我などと前向きに向き合えるようになるというのも期待できます。
実際に病気の治病や療養だけではなく、会社の保養所の購入や、療養や気分転換などを目的とした別荘などを購入する際にも活用できます。 特に不動産の購入などを伴う際には、年盤を活用して、病気の療養や治病に良い方位の土地を購入することが大事になります。 会社の保養所や個人の別荘などを購入し、その方位や施設を活用することで、心身ともに気分転換ができ、良い休暇を満喫できるという流れになります。 実際にその施設を使用する際には立向各盤を参考に、治病や療養に活用するのか、財運や金運上昇に活用するのか、開運全般に活用するのかなども使い分けることができます。
このように、病気の治療や入院、罹病や療養などに奇門遁甲の吉方位を積極的に活用していく場合、立向盤を基準として時期と方位で合せて行きます。 優先的に考えるのは休門の要素であり、天禽星は必ず避ける必要が有ります。 その他三奇や甲尊(旬首六儀による)、三吉門や五吉神などは積極的に活用できますが、良い配置になる盤を活用するのが基本となります。 座山盤を活用しての治病や療養に関しては、余り活用しませんが、身動きが取れないような場合には、奇門遁甲造作法を用いて土地の気を動かして効果を得るという手法もあります。


中国五術 | 命術 卜術 相術 山術 医術 ※病気は医術が専門 奇門遁甲は卜術 |
中国医術 | 対象となる人を総合的に判断し病気を治療していく医術。鍼灸 漢方など |
奇門遁甲 | 卜術の一つ 土地に巡る気を読む術 治病の後押しへの気を得る |
立向座山 | 基本は目的地に向かうために立向盤を使用する 動けない場合には座山盤と造作法で対応する |